エル・エンジェルボランティア便り 第22号 (2004年1月)



 明けましておめでとうございます。
 皆様にはお健やかに新しい年をお迎えになられたことと思います。
 今年は世界にとりましても、また日本にとりましても、大きな決断がせまられています。 この決断が正しい道標にそったものでありますことを心から願ってやみません。



もくじ

◎ 新年にあたり

◎ インド井戸掘り

◎姫島

◎ホームステイを受け入れて

◎ 広島訪問を受け入れて

◎ホームスティをさせていただいて

◎募金のお礼

編集後記


◎ 新年にあたり

 皆様のお陰で昨年は、エル・エンジェル校生徒4 人を日本に迎えることが出来、とてもうれしい年でした。この体験からボランティアの喜びを味わい、ボランティアはさせていただく方も受ける方も喜びのキャッチボールだと言われる方がいました。
 今年もみな様の温かいご支援のもとでインド・ネパール等国内外においてのボランティア活動を喜びを持ってさせていただきたいと思います。
 厳しい財政でありますが、勉強に励んでいる生徒の為に皆様のお力を借りて今年も生徒たちを迎えることができますようにと願います。



◎ インド井戸掘り

インドの井戸
現地の人の住居

 インドの南東に位置するANDHRAPRA州SRIKAKULAM市SINGUPRAM村において井戸を掘りました。
 お国柄と言え、カースト制の下層部の人たちは、井戸もなく、不衛生な環境の中での生活。
 以前より、この人たちに井戸を、との要望があり、二〇〇三年飲料水として使える井戸を掘ることが出来ました。
 流れ出る水の前で無言ながら涙を流して喜んでいただけました。
(右、現地の人の住居)



◎姫島

下條 晃

ネパール児童の釣り

 エル・エンジェル国際ボランティア協会でネパールから招いた子供達の旅の一環として唐津湾に浮かぶ姫島への訪問を企画しました。山しか知らない子供達が海の真ん中の島で海の子供達と一緒に遊び学ぶのはすばらしい だろうなと考え、周囲に図ったところ快諾を得ため話を進めました。
 姫島は人口200名あまりの小さな島です。産業は漁業が主です。小さな島ですが小学校(姫島小学校)と中学校の分校(志摩中学校姫島分校)があり生徒数は42名です。
 この島を選んだ最大の理由は、懇意にさせて貰っている川島先生と仰る先生が小学校の教諭として赴任しており、姫島小学校で交流授業をさせていただければと言うことでお願いをさせて貰い、こちらも快諾を得たためです。川島先生に姫島小学校での交流から宿の手配まで全てをお願いしました。
 当初、姫島では1泊2日で考えていましたが、姫島の子供達とネパールの子供達が丸一日交流した方がよいのではないかと考え、福岡に滞在する2泊3日の期間を全て姫島での交流に当てることにしました。
 企画段階で一番気を遣ったのはネパールの子供達の食事でした。食事の話ではネパールの岩下さんともメールで連絡を取り合い、川島先生とは目を三角にして幾度も話し合いました。
 これまで海を見たことがない子供達が周りに海しかない島に行きます。そこでは当然海の物がメインになります。また、子供達の中にはベジタリアンが いて、肉は食べない、玉子も駄目、出汁のいりこや鰹節も駄目。
 民宿での食事はもちろん、小学校での交流を行うので給食を一緒に食 べます。
 みんなで食事を食べて貰おうと給食の件では姫島小学校の調理員さんや栄養士さんに大変ご苦労をかけました。
 また、分宿した民宿でも食事に関しては本当に気を遣っていただきました。
ネパール児童の西日本新聞掲載
( 西日本新聞に掲載されました )

 10月22日、東京より到着した一行は始めて船に乗りました。姫島まで夕暮れの唐津湾を連絡船で渡ります。さほど大きう船ではありません。後ろのデッキに出ると海面に手が届きそうです。波を切って走る船は水しぶきを上げます。初めての船、初めての海に20分弱の航海はあっという間に終わってしまいました。
 到着したときはすでに日も落ち暗くなっていましたが、港で姫島小学校の生徒さん達や先生、父兄の方達が集まりネパールの国旗を持って歓迎してくださいました。
 夕食の後に学校と島の方々が歓迎会を開いてくださいました。
 2日目は交流授業です。
 姫島小学校の生徒さん達がネパールの子供達に自分のいる姫島のことを伝えようと前から準備していたことを発表してくださいました。ネパールの子供達もそれに対してネパール語を教えたり、ネパールの習俗を教えたりします。
 給食を挟んで午後は遊びの時間です。ネパールの子供達のために学校では時間割の変更まで行ってくださいました。
 まず、漁船に乗って姫島を一周します。父兄のベテランの漁師さんが島で一番大きな漁船を出してくださり、小学校の子供達とネパールの子供達は一緒になって乗りました。
 海は少し時化ていて船はかなり揺れましたがネパールの子供達にとってはジェットコースターに乗っているような感じだったんでしょう。風邪気味で少し熱があった子供がいたのですが漁船に乗ったことで風邪もどこかへ行ったようでした。その後、翌日博多駅でお別れをするまで辛そうなそぶりは見せませんでした。
 船を下りると今度は釣り体験でした。
 小学校の子供達が準備してくれた竿で手取り足取りコマセを詰めて釣りをします。ネパールの子供一人に何人かの子供達が付き手伝っています。魚が釣り上がると大きな声で歓声を上げていました。
 夜には早くもお別れ会です。
 この時はネパールの料理をネパールの子供達と引率の大人達が作りました。会場には大勢の子供達や父兄が集まってくださいました。ネパールへのお土産に貝殻をくださったり、アワビを持ってきてくださったり。その後、ネパールの料理に舌鼓を打ち歓談しながら過ぎて行きました。
 最終日は広島への移動日です。
 朝早くの連絡船に乗ります。船着き場にはたくさんの人が見送りに来てくれました。子供達だけではなく、父兄の方まで見送りに来てくださいました。船が出航しても、港の堤防のから見えなくなるまで手を振ってくれました。
 終わった後、川島先生と電話でお話をさせて貰いました。ネパールの子供達との交流授業に関してはとりあえずこれで終わりました。しかし、ネパールの子供達の心の中で、姫島の小学校の子供達の心の中で、全てが始まったんだという共通の感想がありました。
 最後になりましたが、姫島の方々にはいろいろ考えていただき気を遣っていただき、大変にお世話になりました。ありがとうございました。
 もし、再度お許しいただけるならば、また島の子供達とネパールの子供達の交流の機会を持たせていただきたいと思います。



◎ホームステイを受け入れて

佐々木輝子

 ネパールに学校設立された時先生が「子供たちが訪ねて来るかも知れないよ」と言われた事が現実となり、迎えることができましたことを感謝いたします。
 二十五日夜の我が家のウェルカムパーティー。ネパールへ度々足を運ばれた前迫さん一家も参加してくださり、我が家の子供たちも含めて十一名です。食事が少し落ち着いた時シーラがテープを持ってきてネパールの音楽をかけますので私が手拍子で音楽にのると、シーラが立ち上がりネパールダンスを笑顔で踊り続けてくれて、みんなは大喝采です。主人も一緒に踊りだすと又みんな大爆笑です。サビーナがよろこんで荷物の中からネパールハットを取り出して来て主人の頭にかぶせてプレゼント。又やんやの喝采でした。心一つに溶け合った楽しいひと時でした。24 日の夜はサビーナが咳き込んで寝つかれず、私のすすめた食品を素直に飲んでくれて、咳きも止り寝ることが出来て安心しました。サビーナ、シーラと呼ぶことで愛情が湧き二人もアマ、アマと甘えてくれて別れが辛くなりそうでした。
 ネパールの子供達は自分の国に誇りと自信を持ち、国を愛し、「ネパールで役立つ人になりたい」と言います。感動でした。本通りで電動のぬいぐるみで遊ぶ二人に「欲しいのか」と聞いたら「今は楽しいけど持って帰ってもネパールのためにはならないので要らない」と言ったと主人はおどろいて「しっかり国のことを考えている」と感心しています。
 振返って見ますと、藤崎さん、智恵美さんにはいろいろと連絡を下さり何の心配もなく受け入れることが出来ました。英語が駄目な私達のために一美さんや娘たちが手伝ってくださり、昼の買物には田中幸さんが付き添って下さり、岩下さん、和泉広さんと沢山の方々の力をお借りして無事過ごすことが出来ました。24 日、25 日の二日間みんな心を一つにして受け入れられてとても心暖まる思いです。ありがとうございました。この度は「おりーぶえん」設立に向けてボランティアの心がまえの大切さを学ぶリハーサルだったのかな・・・と思いました。一生懸命世話して下さった藤崎正雄さん、英語の通訳で助けて下さった一美さん。縁有って我が家に泊まってくれたシーラ、サビーナ。心にどんな土産を持って帰ったのでしょうか。子供の幸せを祈り、成長を見守りたいと思います。皆さん有りがとうございました。
感謝



◎ 広島訪問を受け入れて

藤崎正雄

マツダミュージアム

 24 日午前10 時半新幹線で到着した7 名は出迎えにホッとしながらも、やはり長旅から既にお疲れの様子でした。新しい土地と顔ぶれに緊張もしたのでしょうか。デパートで好きなパンやおこわ飯などを買って屋上のベンチでお昼ご飯を頂く頃には、少しずつ気持ちがほぐれてきたようです。
 午後、マツダにある車の博物館では、オープンカーの運転席に座って写真を撮り、製造過程の展示パネルや部品を見ました。実際に稼動している組立工場を2 階の見学コースから眺めた時は、階下で大勢の人が正確に役割をこなし、着々と出来上がってゆく様に子供たちも付き添いの大人も興味津々でした。
 3時過ぎに見学を終えてからホームステイ先で休憩し、RCCテレビ局のインタビューを受けました。他の収録場面と合わせ昼と夕方のニュースに放映されました。
 夜はネパール人が経営するインド料理店でウェルカムパーティーを開きました。ゲストを含め総勢25 名以上が参加し交流を広めました。
 翌25 日の午前中は原爆ドームと平和記念資料館を見学しました。ネパールの授業で原爆についてビデオを見てきたそうですが、生々しい建物や展示物を見るとショックを隠せないようでした。ネパールに帰ったらここで学んだことを皆に伝えると言っていました。
 午後は100 円ショップでカゴいっぱいのお土産を買って帰りました。渡す相手によってお差がつかないように同じ品物をいくつも買う子もいました。
 3日目の朝、皆に見送られ、来たときより大きくなった荷物を持って無事帰途につきました。
 今回お世話させて頂き、食事や、宿泊、取材の準備、当日の付き添いなど、ほんとに多くの方の多大なる協力があってこそ無事受け入れ出来たことを感じました。また、少しばかりですがお世話させて頂く側になって、自分がこれまで人にお世話になった事の有り難みを、身を持って感じる思いでした。
マツダミュージアム
( 中國新聞に掲載されました )
( 広島でテレビ放映された、ビデオがあります。ご希望の方は本部までご連絡ください。 )



◎ホームスティをさせていただいて

杉山

 外国の方のホームステイは経験のないことでしたので、奥様に言葉のことなどご相談申し上げ、お話の中で岩下さんがご一緒して下さることを知りました。 それだったならと受け入れさせていただく事になりました。 そうと決まると家族間の話題はその事が中心となりネパール行きの支度と相まってあわただしくも楽しい日々になりました。

☆ 主人 「言葉がなー」と渋っていたのにいざ決まると「プレゼント用意したら」、「ごちそうしてやれよ」、「ネパールの音楽をかけたらいいな」と積極的。 庭のお掃除などして歓迎ムード。 「初めてで驚くことばかりだったろうに自分から一生懸命こちらに溶け込もうとしていたようなー」と子供たちに感激。

☆ 息子 我が家の中では会話らしきものができる唯一の人。 八年前の滞在時の写真を子供たちに見せ、ヘムちゃんが写真のなかに知り合いを見つけたようで嬉しそう。 花火の準備。 田んぼでの季節はずれの花火を楽しむ。

☆ 娘 受け入れに最初から積極的で「おもしろそうじゃない」とシドロモドロする私たちの背中を押してくれた。 生地にカレー粉を練りこんでピザを作る。 さすが頭が軟らかい! 私には浮かばないアイデアと感心。

ネパール児童と花火
☆ 孫 「ウチにネパール人が来るんだよ」と幼稚園で宣伝しまくり評判になる。
親子して大好きな担任の先生の思いがけない飛び入りに、それではなくてもテンションが高いのに大ハシャギ。 ヘムちゃんが「アイラブカズマ」と言って下さったそうで感謝。

☆ 私 食事の事ばかり気になり何度奥様にご相談申しあげたやら。 辛いもの辛いものと香辛料売り場へ。 それでも娘に頼まれたタバスコとチリソースをまちがえて買ってくる始末。 レカちゃん風邪気味でお風呂をやめたのに朝、頭を洗っているのを発見!「お湯出たの「水じゃなかっの」と朝の一騒動。 岩下さんがいらしたので意志の疎通も困ることもなく一晩のアッという間のホームステイが終りました。
 とても貴重な経験をさせていただいたと家族一同感謝いたしております。 ネパールが一段と近くなったような気がいたします。 ありがとうございました。 合掌



◎募金のお礼

 ボランテイア便り2 1号にて募金のお願いをいたしましたところ、さっそくみな様よりご支援をいただきました。  有難うございました。
 いただいた募金は援助を待たれている人々のために使わせていただきます。
 折々ご報告させていただいていますが、みな様方のご支援によりエル・エンジェル校、同技術センターの運営、サンデベシ村の学校及び橋建設さらにはインドでの井戸掘削等ボランテイア活動を続けさせていただいています。
 エル・エンジェルボランティア活動の趣旨をご理解いただき今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。



 恩讐を
   こへ洞門の
        冬椿

 白秋の
   からたちの棘
         冬溝へ

 水澄める
   堀をたしかに
         ドンコ舟

 レイ作



編集後記

 ホームページで当協会の活動状況をみて、エル・エンジェル校の生徒の目覚しい成長振りに感動してくださった方のお便りをいただきました。
 当協会の支援の確かさが認めていただけたものと大変嬉しく思いました。正しい記録を残し伝える大切さを学び、喜びの思いで一生懸命に編集させていただかねばと思いました。
 今年も皆様と共に喜びと感動の輪が大きく広がりますよう宜しくお願いいたします。

発行所 エル・エンジェル国際ボランティア協会
〒243-0406
神奈川県海老名市国分北2-17-16
Tel 046―236-0001
Fax 046―236-0002
ホームページ http://www.sf.airnet.ne.jp/nagaura2/
編集担当 山梨 陶山 岩田 竹内

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