エル・エンジェルボランティア便り 第20号 (2003年07月)





全国に夏祭りがくり広げられる7月です。 暑さをもろともせず、汗が飛び散る光景は追力そのものです。 古いものは何百年と続いている祭りもあり、いずれも五穀豊穣を祈る人々の心がその汗一滴一滴に込められてきたのでしょう。 耳を澄ますとどこからか、本番にそなえて練習する太鼓や笛の音が聞こえてきます。 太鼓の音は近くで聞くと勇壮に、遠くに聞くと哀しみを帯びてきこえ、魂に直接響く楽器のひとつに思えます。


もくじ
☆橋の建設が始まりました
☆ジャムディ(サンデベシ村)地区の学校について
☆日本郵政公社ボランティア貯金より配分金を頂きました。
☆孤児院を始めることになりました
☆エル・エンジェル校生徒を迎える
☆つもり貯金
☆嬉しかった出会い
☆エル・エンジェル校を参観して   得田 菊江
☆ラマチョー村を訪問して      2003.5.20 米山定志
☆奨学金制度にご協力をお願いします
編集後記





☆橋の建設が始まりました
 ジャムディ地区とビムタル地区を結ぶ歩道橋設置支援について、外務省より63,630米ドルの日本NGO支援無償資金協力をいただき、建設工事が始まりました。
在ネパール王国日本国大使館に協力をいただき、事業をすすめています。
 基礎工事が大変ですが、幅2メートル長さ160メートルのつり橋が出来る予定です。
雨季の水かさより16メートル上に橋がかかるので、どんな大雨でも渡ることができます。
通学、病人搬送、農産物、生活用品の輸送等に利用できるものです。
 日本NGO支援無償資金協力は、日本のNGOが開発途上国・地域で実施する経済・社会開発及び緊急人道支援プロジェクトに対し、資金協力を行なう制度です。

☆ジャムディ(サンデベシ村)地区の学校について
 当協会が建設する2校目の学校は、川を渡り山道を奥深く行った所に建設するため、雨季には物資の搬入も危険なわけで工事が遅れていました。
学校建設が困難な地域こそ必要性が大きく、そのことは大勢の人々が集まって懇願されたことで分かります。
広島祈りの石国際交流財団からの補助金をいただいて建設できました。


☆日本郵政公社ボランティア貯金より配分金を頂きました。
国際ボランティア貯金による寄付金のうち、二百三十万七千円を配分金として頂きました。
平成十五年度は全国で八十八団体(八十八事業)に総額一億四千二百六十六万七千円が配分されています。当協会へは、エル・エンジェル校の運営と女性自立支援のため及び、駐在員の滞在費として支援いただいております。

☆孤児院を始めることになりました
 ポカラ市の中心地の商店街に近い住宅地に三階建ての家を借りることが出来、孤児院を始めることになりました。買い物に至便で治安もよく、生活環境の大変良い所です。4月より日本女性が滞在し開設準備にあたっています。
地下室は物置で、一階は台所とメイドの部屋、和式トイレ、シャワー室とオープンスペースです。子どもたちが遊んだり生活する十分な広さです。二階は個室が三つとテレビのある共有スペース、洋式トイレとシャワーとベランダがあります。三階は個室が二つとバスルームとトイレがあります。
(孤児院の写真に光のシャワーが入りました。)


屋上は洗濯物がたくさん干せる広さがあり、ソーラーシステムの装置があります。
 庭は花が一杯咲いていて、ミニトマトなど野菜も作られています。子供たちが遊ぶのにちょうどよい広さです。
親のいないネパールの子供たちが、孤児院で寂しい思いをしないで幸せに育って、未来に希望をもって人の幸せを願える大人になったらどんなに素敵でしょうか!!


☆エル・エンジェル校生徒を迎える
長年の夢であったエル・エンジェル校の生徒を10月、日本に迎える運びとなり、今ビザの申請中です。9年生(最年長)男女4人と、付き添いとして大人2人、岩下夫妻の8人です。生徒達の目が日本をどのように見るでしょう。たくさんのものを見、感じ自分の将来に役立ててほしいと思います。神奈川、広島、福岡に行く予定です。
それぞれ各地でホームスティ先、及びボランティアをお願いしたいと思います。
(ホームスティさせていただける方は8月末ごろまでに当協会までご連絡お願いいたします。)

☆つもり貯金
 ラマチョー村の石ころのガケ道を、ハダシで歩いている子ども達にゴムゾウリが配られ、子ども達の笑顔を見た時、必要な物資が確実に配布されることを思い、少しでも寄付をしたいと強く思いました。
そこで家に帰ってから、いつも目のつく場所にビンを置き、買い物のおつりを入れることにしました。 
また買い物の途中でコーヒーを飲もうと思った時、エル・エンジェル校の子供たちのことを思い飲まないで家に帰り、そのコーヒー代をビンに入れたりします。
 特に、一日無事に過ごした時は、幸せな気持ちで入れることができ、嬉しいこと、喜びを頂いた時は、エル・エンジェル校の子ども達にも届けたくて紙幣を入れるようにしました。
家族も入れてくれるようになり、これが結構貯まっていてとても嬉しいものです。買物も贅沢をしなくなり、生徒達の幸せを願って節約をしている自分が、とても心穏やかで不思議な気持ちです。そして車や家具や洋服等大切に長く使うようになりました。
 エル・エンジェル校の生徒に会え、援助が確実に生徒に届き素晴らしい成長の姿を見せてもらえることで感謝でき、自分の心の変化が嬉しく、これからも楽しみながら貯めて寄付を続けていきたいと思っています。

☆嬉しかった出会い
 4月にネパールを訪問し、帰国するため空港に行きましたが、飛行機が飛ばずホテルで一泊することになりました。
 この時、友達が運営するカトマンズの学校に支援をし、何度もネパールに一人で来ているという80歳の女性と知り合いました。東京駅迄行きたいとのことで羽田空港迄ご一緒することになりました。
私もエル・エンジェル国際ボランティア協会の活動をお話しし、お互いに名刺の交換をして別れました。
 帰宅してより、当協会の歩みを紹介した冊子とボランティア便りを送りましたところ、ハガキが届き当協会の活動の状況を読んでくださり、送金して下さった旨の記載がありました。
私たちの活動にご理解をいただき、早速に支援くださったことは、とてもありがたく嬉しいことでした。
また、活動状況の流れを記録し、冊子にしておく大切さを実感すると同時に、伝えていく必要を思いました。 活動には、お金がかかることも分かっておられ、ご協力頂けたことが有難く、これからも人の出会いを大切にしていきたいと思いました。

☆エル・エンジェル校を参観して 得田 菊江
子供たちの向学心に感動しました。学年が上がるほど大きくなっているのが感じられました。教育の成果だと思います。
人間は本来学びたい欲求をもっていて、より良い人間として生きていけるように その欲求を触発し、効率よく計画的に段階を追って教育していくのに学校が一番適していると思います。
それで大変な努力と時間と労力と資金を掛けてエル・エンジェル校を立ち上げ運営をしてきたのだと思います。
出来る限り良い教育をしたいと並々ならぬ努力をしていると感じました。
それは施設にも給食にも制服にも出来る限り良いものをという姿勢にも表れています。
だからこそ、もっと良い組織に出来ないか、もっと良い先生になってもらいたい、校長にはもっと指導性、管理運営能力を高めて欲しいと願っているのでしょう。
具体的には良くわかりませんが、お話を聞いていてまず校長がモラルの高い人であることが第一ではないかと思いました。
教育は即効的に結果が出ないので実際に携わっている方々には子供たちが良くなっていくのが遅いと感じてしまうかもしれませんが、長い目であるいは外からの目で見ると子供たちはしっかり成長しているのがわかるはずです。
生徒たちを見て、読み書きそろばんがという段階からエリートを育てる段階にまで学校が効率良くはないが教育が出来ていると思いました。
必ず生徒の中からネパールの良き指導者が出ると思います。
また、日本への4人の生徒の派遣はその子たちに異文化を知り、視野を広め将来の糧になる大変良い企画だと思います。
今回参加させていただいて心から感謝しています。学ぶということは、教育とは考えさせられています。そして私の今までの生き方を反省する旅でもありました。長浦さんを始め、協会の方々にお会いして触れ合うことが出来、またネパールの子供達と会えて私の財産が増えました。

☆ラマチョー村を訪問して      2003.5.20 米山定志
今回、はじめてボランティアの旅に参加させて頂き、まだまだ分からないことばかりですが、浅薄な体験の中から、感じたことを一言記させて頂きます。

◎ラマチョー村エル・エンジェル校は、開設以来すでに6年の歴史が刻まれました。子ど もたちの実態について、二つの見方があることを耳にしました。
 この一年近く現地駐在員として学校の管理運営に携わってきたEさんのお話によると、ここの子どもたちは、生活面で何回注意しても全く改めようとしない、例えば、掃除をいくら言ってもやらないと言うのですが、私は、日本の子どもたちも本質的には同じですし、もっともっと向上してほしいという指導への強い熱意がそのように感じさせるのではないかと思いました。
 一方、毎年訪れている方の見方では、前回来たときよりも随分子どもたちが進歩していると評価しています。地道な教育への努力の成果が、確かに現れているのだと思います。
 それは、授業風景を見ても、狭い教室で、長椅子ですが、きちんと姿勢よく腰掛けて、先生の話に、耳を傾け、生き生きと目を輝かせている姿で分かりました。
当たり前のことかも知れませんが、今や日本の「学級崩壊」の現状と比べたとき、ここには教育の可能性に大いなる希望が持てると思いました。

◎子どもたちの進歩の跡が見られるだけに、子どもの可能性をいかに引き出し、いかに高めるかは、まさに指導者である校長・教員の資質に掛かっていると言えますが、授業では、先生が熱心に教えているのですが、先生の一方的な説明(講議式)で子どもとのやり取りもなく、果たしてどれだけの子どもが理解出来ているのか少し疑問に感じました。特に高学年に至ってはかなり高度な学習内容が扱われ、ちょうど8年生(中学校2年生相当)の理科の授業を参観しましたが、「物体の円運動・・・遠心力と求心力・・・」の学習でした。
教材は教科書だけで、先生は黒板を使って熱心に説明していましたが、一所懸命聞いている子もいますが、そこに座っているだけの子が多いように見られました。教材・教具の不足はもとより、子どもの理解を助け、興味・関心を引きつけるための先生の指導方法の工夫改善が求められているのではないかと感じました。学ぶ意欲に燃えた子どもたちと熱意のある先生がいるわけですから、教材・教具の整備や教師の人材育成も援助対象として必要ではないかと思いました。

◎今年6年目にして、初めて卒業生が巣立つとのことですが、その卒業生たちが社会に出てどのように役割を果たすか、これまでの教育の成果が検証されることになります。そのとき親たちも教育の必要性や有難さを、恐らく認識することになるだろうと思います。
今回その9クラスの生徒らと交流する時間が持てました。中でもこの10月日本に招かれる予定の代表生徒4名と親しく話しを交わすことができました。彼らは大変積極的に私たちに話し掛け、質問を浴びせました。皆聡明で優秀な生徒であり、将来リーダーになり得る資質を持っていると思われました。その彼らが先進国日本の土を踏み、現実に出会ったとき、恐らく自国の現状と将来について心に火をつけ、計り知れない大きなお土産を持ち帰ることになるだろうと思われます。     
ネパール国の将来の発展のために、きつと良きリーダーになつてくれるものと大いに期待をしたいと思います。
日本での再会を、楽しみにしたいと思います。
◎学校を訪れて早々に、会長が校長・教頭等学校側3名と地域コミュニティ代表8名が召集し会議が開かれました。私たち初参加の3名がオブザーバーとして同席させていただきました。会長から「今後は校長の責任で親から授業料等の経費を徴収し、自主運営してほしい。2年後には日本は運営から手を引く」と言明されました。
会長のお話によれば、現地の人たちは、いつまでも日本の援助を頼りにし、やってくれるものと思っているという。貧困の現状を見ると頼る気持ちも分からないではないが、それではいつまでも自立できず、この国の将来の発展は望めないだろう。自立出来るようになるまで手を差し伸べること、つまり「自立支援」こそ本来の援助であろうと考えさせられた。

◎学校建設への援助とは、単に校舎はじめ施設設備や運営経費を支援すること(いわばハード面)だけでなく、同時に教師の資質向上、親の意識改革、学校運営の自立等々(ソフト面)についても大いに支援が必要であると実感しました。勿論、これまでの努力の積み重ねが、着々と成果をあげていることでもあり、この国の様々な事情を考えると、困難な事が多いが、この国の人々が折角のエル・エンジェルの支援を力にして努力を続け、一刻も早く自立して国の発展に繋げるよう期待したいと思います。

以上、拙い感想の一端を記しましたが、今回参加させて頂き,益々このボランティア活動が崇高なものであり、長浦会長の強固な意志と行動力(ボランティアシップとリーダーシップ)なくしては、到底成し得ないのではないかと痛感いたしました。
また、この活動の推進の力強い協力者である友人M氏を得られたのも会長の人となりあってのことであり、敬意を表したいと思います。
誠に貴重な体験の機会を与えて下さったことに対しまして,心より感謝申し上げます。

☆奨学金制度にご協力をお願いします
☆郵便口座
記号 10290
番号 68107191
口座名 特定非営利活動法人 エル・エンジェル
金額自由

内容(ボランティア全般にわたる支援)

☆郵便口座
記号 10240
番号 92835011
口座名 エル・エンジェル給食
年間50,000円
半年25,000円

内容(給食制度)
一日一食さえままならない子供達のための給食支援

☆郵便口座
記号 10270
番号 73771641
口座名 エル・ロード里親の会
年間30,000円
半年15,000円

内容(里親の会・奨学金制度)
学びたくても、家庭の事情で学べない子供達への奨学支援


ネパールの学校は他の国と違い10年制度で高校扱いとなっています。大学へ進むには、新たに2年間専門の学校に(インタルミデェット)進まなくてはなりません。
エル・エンジェル校の生徒は、今年上級生が9年生となり、1年後に卒業を迎え、就職や進学等の進路を選択することになります。
現在エル・エンジェル校は、高校としての国の認可を受けていないため、進級試験は、他の学校で受けなければなりません。エル・エンジェル校の生徒は学習レベルも高く、学習意欲も旺盛なことを鑑み、又、他国への大学進学をも考え、12年制度を取り入れることを考えています。これは、当校の理念でもあるところの“世界に貢献”出来る人材を育むことを目的とする一ツでもあります。
これまで、里親制度から奨学金制度とご協力を頂いてまいりましたが、すばらしい向上心を示してくれている多くの子どもたちの将来をもっと伸ばして上げたいとの思いから、改めて、より大勢の方のご理解とご支援をお願いいたすものです。
ネパール国の物価の上昇により今回より、一口、年間3万円(半年払いの場合1万5千円)とさせて頂きます。お友達や回りの方々にもお声をお掛けいただき沢山の方のご協力をお願いいたします。


編集後記
この5月ボランティアでネパールにいかれた方々の話を聞き、写真を見せていただき、ふれることで自分も又、ネパールの匂いをかぎ空気を吸ったような気がし、しばしネパールを味わいました。皆様もこのボランティア便りでネパールを思い感じていただけるでしょうか?
ぜひネパールの地を踏み、空気を吸い、そしてエル・エンジェル校の生徒の笑顔を見にいらっしゃいませんか?若い方はネパールのエネルギーをそして年配の方々はかっての日本の風景を見つけられると思います。

発行所  エル・エンジェル国際ボランティア協会
〒243-0406
神奈川県海老名市国分北2-17-16
Tel046―236-0001
Fax046―236-0002
イラスト 前迫
編集担当 山梨 陶山 岩田 竹内

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