エル・エンジェルボランティア便り 第9号  (2000年12月)





今世紀最後の師走。戦争をはじめ、さまざまな出来事がありました。そしてここにきて、心の叫びと思える事件が多々起きています。二十一世紀のスタートにそなえて、人にもそして物にも優しい世界を期待したいですね。


もくじ
◇11月22~11月29日まで16名でエル・エンジェル校を訪問しました。
◇エル・エンジェル校の子供達にスクールセータが出来ました。
◇エル・エンジェル校訪問に関する報告
◇口唇口蓋裂医療チーム
◇フリーマーケットに参加
◇郵便局でのパネル展
◇募金箱等の設置
◇エル・エンジェル国際ボランティア協会の冊子が出来ました。
◇三宅島の災害見舞い
◇編集後記

◇11月22~11月29日まで16名でエル・エンジェル校を訪問しました。

エンジ色の制服姿の子供たちは目を輝かせ生々と学んでいる様子が伝わってきました。
今回日本から3名の小学校の先生が参加され各クラスに交換授業を2日間して下さいました。
キーボードに合わせて日本語で「夕焼けこやけ」を練習するうち子供達はあッとい~う間に日本語で歌えるようになりました。
日本の子供達の学校の様子をビデオでみせたり、日本のカレーの作り方をパネルシアターで歌いながら一緒に楽しみました。
折り紙でつるを折ったり、絵の具で皆が思い思いの絵を書き教室の壁に貼りました。


◇エル・エンジェル校の子供達にスクールセータが出来ました。

作業所で編み物をしている人達が190名いる生徒全員に制服とおそろいのエンジ色でセーターを編んでくれました。これから寒さに向かう時期、子供達はとても暖かそうでした。
皆さんとても上手になられ、パンジャミ(民族衣装)の上に着るセーターやチョッキ、カーディガンなど模様編みの製品が出来ていました。
 


◇エル・エンジェル校訪問に関する報告

        (2000年11月23日から25日まで)
                                  陶山 作成

学校の現況
先生数 新任6名を含めて現在9名。(教頭1名含む)
新任先生の専門の内訳は
 経営学(management) 1名
 社会学(social study) 3名
 数学 (mathematics)  1名
 教職課程          1名
であり、エル・エンジェル校で強化したい数学、英語教育を専門とする先生が不足している。(2名新規採用予定)
生徒数 LKG,UKG,Class-Ⅰ,Class-Ⅱ,Class-Ⅲ,Class-Ⅳ,Class-Ⅴのクラス構成で190名の生徒が在籍。
2001年4月からLKG,2002年4月からUKGを廃止する方向。
コミテイ(運営委員会)開催(11月23日)
(1)先生の要望事項
エル・エンジェル校を国際的な学校にしていきたい。 そのため、とくに英語、科学、コンピュータが重要である。
エル・エンジェル校ではカースト制がまったく関係しない風土を育てていく。 この方針に沿わない先生は辞めていただく。
勉強をしっかりする子供は大学まで行かせる。 先生方はそのような子供を支援してほしい。
3階建て増築工事はほぼ完了し、日本側からの大きな支援は終了する。これから何をすれば学校がよくなっていくのか、コミテイは真剣に考えてほしい。
(2) 学校グラウンドの広さについて
小学校までは現在の広さで十分と考える。 朝礼時、グラウンドが狭いのであれば各々の教室で実施すること。 現在のグラウンドを拡張するには、隣接する民家を立ち退かせることも考えられるが、コミテイ、村の人々で協議してほしい。 そのための費用はある程度面倒をみる。(先生)
(3) 特別補習について
Class-1でそのレベルに達しない子供については保護者が経費を出して、土、日曜日に特別補習を実施することを提案したい。 そのための場所は学校で提供する。(先生)
(4) コミテイの役割について
コミテイの活動は不十分である。例えば、村のなかで生活が困っている人を洗い出して、岩下さんに報告することになっているが、なされていない。

コミテイが今後とも十分な活動をしないのであれば、PTAなど別の組織を考えざるをえない。 また、先生の採用、罷免などの学校の運営に関することはコミテイの関与することではないことを明言しておく。 今後とも、先生は広く応募して、そのなかから採用していく。(先生)

今後、コミテイの活動を活性化していくため、岩下さん、リシさんを中心にして月1回開催曜日を決めて集まる。 
欠席がつづくコミテイ委員は交替してもらう。(先生)
コミテイ(運営委員会)開催(11月24日)
(1) コミテイの開催実績
過去9ケ月間で計14回の会合をもった。
(2) 村、学校の水源確保について
4月來所したときに、話があった上流の村地区の水源から水を引く件については了承し、工事を着工する。(見積もり額 40,000ルピー) ただし、この措置は村の人口が増えてくるので、5年先程度までしか有効でない。 長期的に(100年先)考えると、さらに上流の、より大きな水源から水を引くのが得策であるが、50万―60万ルピーの第2次工事費用がかかる。
日本側からは、この第2次工事で村にどれだけの水が確保されのか、気にはなるが5年後をにらんで2-3年以内に工事着工することで了承した。
なお、はるか下に流れる川の水を揚げて利用することについては、衛生上の問題があり、不可とのこと。
(3) 授業料未払いの件
今まで未払いの累計は50,000ルピーになる。
エル・エンジェル校は私学であり、政府系の学校と異なり、入学時に何がしかの授業料を払うことを保護者は了解しているはずであり、払えないのであれば政府系の学校に移ってもらうしかない。 ただし、貧しい家の子供は別である。(先生)
(4) IT(情報技術)化
インドはIT化で先陣をきっていて、将来、日米欧を追い越して世界NO.1のIT国家になろうとしている。 エル・エンジェル校でもIT化を進めて、生徒全員がパソコンを使えるようにして、IT分野でNO.1の学校にしていく。 コミテイはこのような将来ビジョンを授業料未払いの保護者によく話をしてほしい。(先生)
(5) 先生の採用について
採用時、選考委員として大学の先生(数学または理科系)の参加をお願いし面接してもらう。(先生)
(6) 学校の電話がつながります。
10日後には学校までの電話回線が接続されるとのこと。
(7) 児童保育について
 エル・エンジェル校は有能な人材を教育、育成して、将来的にはhigh schoolまで備えた学校にしていくビジョンを持っているので、nursery(2000年4月)、LKG(2001年)、UKG(2002年)は段階的に廃止していく。 村が児童保育の必要性を考えるのならばコミテイが別の場所で運営してほしい。その場合、必要な建物の建設費用程度は日本側でみてもよい。(先生)
 エル・エンジェル校から10分程のところに、政府系の小学校がある。荒れはてており、教室が空いているので村として児童保育所としての活用を考えている。 政府と調整が必要であるが、活用する場合、教室の補修費を日本側で払ってほしい。(コミテイ)
 了解した。(先生)
(8) コミテイの下部組織
6ケのサブコミテイ(AからF)を組織して、固有テーマをフオローしている。(例えば水の確保、10,000ルピーの件など)
(9) PTAとコミテイについて
PTA  学校のなかに関すること。
コミテイ 村を含む学校運営に関すること。
(10) コミテイ事業資金について
 事業資金10,000ルピー/月で対応できる範囲であり、ラマチョウ地域全体は対象としない。 基本的には女性と子供の自立が目的である。
 事業資金は継続的な支出(例えば学校の周りの外灯の電球切れなど)には使わせない。 また、繰り越しも認めない。
(11) 3階建て増築工事
4月に完了するはずであったが、多くの残作業、手直し事項があり、日本人がすぐには寝泊りできない。
10日間で手直しするとのこと。(?)
(12) セーターなどの売上金の活用
女性たちがトレーニングセンターで縫製したセーター類を販売し、その収益は学校の備品、設備購入費に充てる。(先生)
Manipal College of Medical Sciences訪問
上記医学校はインド政府の全面的な資金援助により、ポカラ郊外に建設された総合的な病院である。 今までインドは総額80億を投資して、4階建ての本館ビルを建てて住民のボランテイア診療を実施している。 現在、さらに、周りの広大な土地に先生の寄宿舎、医学校などを建設中である。
病院長Dr.K.J.Shettyとお会いして、エル・エンジェル校への定期的な往診をお願いしたところ、快く了解して頂いた。 12/15から週1回、学校に出向いて往診し、入院が必要な子供は病院に収容するとのことであった。 病院も学校もボランテイア活動の結果としてできたものであり、出来る限りの協力をしたいとのこと。 また、先生を採用するとき、院長先生に立ち会って頂きたい旨お願いして、了承を得た。
学校用地の見学
ネパール政府から譲渡された学校用地(グラウンドにも使用可)を見学した。 ラマチョウ地域からみて、川の対面に位置し、約4000m2の広さで、現在は家畜の放牧場になっている。
どのように活用するかについて、今回は村の有力者から要望などを聴取した。
今後、日本側で活用方法、費用捻出などについて検討を進めていく必要がある。
エル・エンジェル校の将来ビジョンについて
教頭を含む先生全員を対象にして、エル・エンジェル校に関する将来ビジョンを作成し、提出させる。 テーマとしては、"自分がエル・エンジェル校の校長に選ばれたならば、どのように学校を運営して、良くしていくのか。(ただし2年間で)"

                                以上


◇ 口唇口蓋裂医療チーム

山のホテルで口唇口蓋裂の患者の手術のために日本からこられた医師の方々と出会いました。日本では生後1・2年で手術を受けていますがネパールでは手術を行う整形外科医がほとんどおらず、手術には平均月収の25倍もかかり病院に行けない状態です。そのため、いじめを受けたり、学校に行けない、友達ができない、結婚できない、就職できない、という悩みを抱えています、手術後退院する患者さんたちの素晴らしい笑顔を見るのはを喜びとして活動を続けられています。


◇ プリーマーケットに参加

厚木と平塚でフリーマーケットに出展いたしました。
厚木では中学生が参加して"ネパールの子供たちに協力を"と募金箱を持って呼びかけてくれました。
恵まれない国の子供たちの現状を学校でのパネル展等で知り早速協力をしてくれたものです。
子供たちの温かい心をと素直な行動にとても嬉しい気持ちをいただきました。
広島や福岡地区での毎月のように催して下さるが輪が拡がり継続の力の大きさを感じました。


◇ 郵便局でのパネル展
11月に平塚郵便局でパネル展をさせていただきました。
エル・エンジェル国際ボランティア協会の冊子とボランティア便りも置かせて頂きました。

◇ 募金箱等の設置

 エンジェル国際ボランティア協会の活動を広く多くの皆様に知っていただくために店舗等のカウンターなどにネパールの学校や子供達のパネルを貼ったり、エル・エンジェルのついた募金箱等を置かせていただいております。
たくさんの場所に募金箱等を多くの方々のあたたかいよう心が拡がることを願っています。


◇エル・エンジェル国際ボランティア協会の冊子が出来ました

皆様が活動の紹介や賛助等をお願いする時などに利用していただきたいと思います。


◇ 三宅島の災害見舞い

長い間自宅を離れて避難生活を続けておられる三宅島の方々への支援として見舞い金を送らせていただきました。
皆様のご協力をいただきましてありがとうございました。


◇ 編集後記

師走を向かえ、周りも自分もワサワサとあわただしくなり心身と心がバラバラになるようです。落ち着いてゆったりとした心でこの一年を振り返りたいと思いました。
九州や広島の方たいのバザーでの応援、ネパールまでいって授業をして下さった先生達の熱意、多くの方達の心をいただいて年末のボランティア便りを出させていただきました。来る年が皆様にとってよい年でありますように。
ありがとうぞざいました。

発行所  エル・エンジェル国際ボランティア協会
〒243-0406
神奈川県海老名市国分北2-17-16
Tel046―236-0001
Fax046―233-2111
イラスト   前迫
編集担当   山梨 陶山 岩田 竹内



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